研究について

研究について

尿素サイクル異常症患者の新生児マススクリーニング等使用済みろ紙血中におけるオロット酸値に関する研究

島根大学医学部小児科では、次の研究を行います。

1. 研究の対象となる方

新生児マススクリーニング検査を受けられた方のうちOTC欠損症と診断された方

2. 研究の目的

新生児期のマススクリーニングという検査で使用した廃棄予定のサンプルや過去に当教室で診断した尿素サイクル異常症患者さんのろ紙血を用いて、尿素サイクル異常症という生まれつきの病気を早期に発見するための方法を研究する事を目的とします。おもにオロット酸やグルタミン酸などのアミノ酸を測定することでスクリーニングが出来ないかを検討します。

3. 研究の意義

尿素サイクル異常症の生化学診断に必要な指標に関する分布範囲などが明らかになれば、今後の新生児マススクリーニングへ適用する上で検査の基準値を決めるなどの重要な情報を得る事が期待できます。

4. 調査する試料・情報の内容

本研究では新生児マススクリーニングで使用した残りの血液ろ紙(ろ紙に血液を染みこませたもの)の中のアミノ酸を分析します。

血液ろ紙を保有する施設において匿名化し、測定を行う島根大学小児科の研究者にはどの患者さんのものか分からない状態にしたのち、診断名、性別、臨床症状、病型、発症時期、検体採取年齢、血中アンモニア値、判明している場合は遺伝子型の情報提供を受けます。これらの情報は診断が確かであるかを確認し、得られた分析結果と病気の重症度などを比べるためのみに使用します。

この研究で明らかになった医学的な情報などは専門的な学会等を通じて公になる事がありますが、ご協力いただいた患者さんおよびご家族の特定につながる情報は用いません。

この研究で対象とする試料・情報はいずれも既存のものであり、新たな患者さんの負担はありません。

5. 研究の期間

2017年2月~2020年3月

6. 研究組織

研究代表者(研究で利用する試料・情報の管理責任者):
島根大学医学部附属病院小児科・助教 小林 弘典

試料・情報提供機関

国内の尿素サイクル異常症患者さんをフォローアップしている施設からは広く検体の分析を受け付けます。

7. 連絡先

本研究についてのお問い合わせは、次の連絡先にお願いします。

研究代表者 島根大学医学部附属病院小児科・助教 小林 弘典

連絡先: 島根大学医学部小児科
電話 0853−20−2219(医局)
FAX 0853−20−2215(秘書室)