研究について

研究について

新生児マススクリーニングの使用済ろ紙血を用いたムコ多糖症の新生児マススクリーニング法開発のための酵素活性測定法に関する研究

島根大学医学部附属病院小児科では、次の調査を行います。

1. 研究の目的

新生児期のマススクリーニングという検査で使用した廃棄予定のサンプルや過去に当教室で診断したムコ多糖症患者さんのろ紙血を用いて、ムコ多糖症という生まれつきの病気を早期に発見するための方法を研究する事を目的とします。これまでは患者さんの体内にたまってくる血液中のムコ多糖という物質を測定する方法の研究を行ってきましたが、それ以外にも血液の中にあるムコ多糖という成分を分解する酵素の活性を測定することでスクリーニングする方法も開発されています。この研究ではその酵素活性を測定する方法が新生児マススクリーニングに応用出来ないかを検討し、先行して行ったろ紙血中のムコ多糖類を直接測定する検査法とどちらが良いか、などを検討します。

2. 研究の意義

健常新生児の分布範囲などが明らかになれば、今後の新生児マススクリーニングへ適用する上で重要な情報を得る事が期待できます。また、過去のムコ多糖症患児から得られた検体を分析することで、今回検討する方法の評価を行う事が期待出来ます。

3. 調査する疫学情報の内容

本研究では新生児マススクリーニングで使用し、2年以上保存したあとで廃棄になるろ紙血(ろ紙に血液を染みこませたもの)を一切の個人情報が分からない状態にしたのち、分析します。同様にムコ多糖患者さんの血液ろ紙を分析した結果と比べることで、新生児マススクリーニングで患者さんを見つける事が出来そうかを検討します。そこから明らかになった医学的な情報などはホームページ等を通じて社会に周知します。

本研究では患者さんや新生児から得られた血液ろ紙を分析させていただきますが、前述のとおり患者さんおよび新生児の個人情報は含まれません。また、この調査を行うにあたり、患者さんにご負担をおかけすることもありません。

4. 連絡先

本研究についてのお問い合わせは、次の連絡先にお願いします。

研究代表者 島根大学医学部附属病院小児科・助教 小林 弘典

連絡先: 島根大学医学部小児科
電話 0853−20−2219(医局)
FAX 0853−20−2215(秘書室)